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vol. 012

んだもした〜ん!なんごっけしげし vol.02

date

2021.05.26

Writer

蔵元 茂志

profile

蔵元 茂志

ライター

就学以前の記憶はあまりない。だけど、幼稚園には通えなかった。

実は今でも心残り。できることなら今からでも通いたいと切に思う!

小学校時代、理科の実験で余った食塩を花壇に撒いて怒られた。茂志的には、せめて植物の養分になればと言う親切心だったんだけど…。でもそのおかげで、植物VS食塩の常識は忘れられない教訓になった。

さらに、『散髪』と称して、同級生Nとお互いの髪の毛を切りあったこともある。

目の見えない二人が髪の毛を切りあうとどうなるか。この時ばかりは担任のO先生がブチ切れた。今のように体罰NGではない時代、数発のびんた+二日間廊下に立たされた。

授業では、点字や歩行訓練など、普通では習わないようなことを教わった。


点字。文字通り点で書く文字。縦1cm、横5mmくらいのスペースに、最大で6個の点が打てる。その点の数や形で五十音や数字・アルファベットが書ける。読む時は、紙に浮き出た点字を指で触って読む。これでノートをとったり、教科書を読んだりできる。個人的には、国語の漢文、数学の方程式を解くのが難しかった記憶がある。

歩行訓練。視力がなくても一人で外出できるように、白状を使って外を歩く訓練。月1だったか年数回だったかは忘れてしまったけど、その日は1日中、宮崎市内を歩き回らされた。でも、寮生活の身としてはシャバに出られる絶好の機会。先生お勧めのランチも何気に楽しみだったなあ!

体育の授業もちゃんとある。持久走は、弱視の人とペアになり、ロープを持って走る。跳び箱も水泳も、ローラースケートも1輪車も当時はできた。


体育祭では、50メートル走やリレーもあった。50メートル走は、ゴール地点で鳴る金の音に向かってダッシュする。

すごいのはリレー!

数十メートルの鉄線を張り、そこに鉄管を通す。選手はその鉄管を持って、鉄線に沿って走る。
でもすごいのはここからで、まず第1走者が1本目の鉄線でスタート。ゴールすると同時に、第2走者がバトンを受け取ったかのように2本目の鉄線を折り返す。さらに第3走者は1本目を、第4走者は二本目を…と言う感じ。

つまり、一チームに二本の、たった二チームでも四本の長ーい鉄線がグランドの脇に張り巡らされることになる。
ある意味、毎年その時期だけの風物詩。ちなみに茂志は、下校時に近道をしようとしてその鉄線で何度も首つり状態になってた笑


敬具

※茂志は小1からずーっと宮崎市の視覚支援学校。三股からは通えないので寮生活だった。

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