CDLマガジン
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vol. 155
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コミュラボ
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これは、私たちコミュラボが参画している、兵庫県養父市大屋町の49人の集落・明延(あけのべ)で始まった、ちょっと面白いプロジェクト。
2024年8月、初めて明延に足を踏み入れてから3ヶ月。。。ついに!!
クラウドファンディングがスタートしました!
※ことの経緯は、地域おこし遠隔隊説明会レポートをご覧ください。
▼プロジェクト詳細は画像をクリック▼
かつて鉱山の町として4000人以上が暮らしていた明延。しかし、昭和62年に閉山して以降人口が激減し、今ではわずか49人の集落になっています。
そんな明延の区長 小林史朗さんは、この状況に対して次のように語ります。
「この集落がたとえ5人になったとしても、みんなに笑っていてほしい」
人口が100分の1になってしまったという現状はありますが、人々が少なくなっても、お互いに助け合いながら、懐かしく穏やかな暮らしが確かにある明延。そんな小林さんの想いとあたたかい地域の人たちと一緒に、明延の未来をつくるために立ち上がったのがこのプロジェクトです。
では、どうやって未来を作っていこうとしているのか。私たちが目指すのは、この明延に、地域の人々や外部の人がつながる「交流拠点」を生み出すことです。
今回、再生する「小林たばこ屋さん」は、明延のシンボル的な建物。かつてはたばこを売るだけでなく、宿泊場所としても利用され、地域の人々にとても親しまれていた場所でした。さらに、たばこ屋さんの立体看板は、左官技術を駆使して作られた珍しいものでもあったのです。
当時を知る明延の住民の方は、子ども時代を振り返り、「たばこ屋さんによくおつかいに行っていた」「ここの人はお上品な人でね…」と、当時を懐かしみながら話してくれました。
つまり、かつてこのたばこ屋さんは、子どもから大人まで、そして地域外から明延に来る人の拠点として機能していたのではないかと考えられます。
2024年8月に現地に行くまでは、メンバー全員が「本当にできるのかな」という気持ちでしたが、実際にたばこ屋さんの存在感や地域の方の想いを伺い、可能性を感じた私たち。
今回のプロジェクトでは、この建物をいくつかの機能を持った交流施設として改修し、明延の「未来の記憶」を紡ぐ場として生まれ変わらせたいと思っています。
令和2年3月の総務省の調査によると、平成27年から令和2年までの間に47集落が消滅(無人化)しているというデータがあり、今後もその数は増え続けると予想されています。
世間には、「限界集落」と呼ばれる集落がありますが、これは高齢化や人口減少により集落の維持が難しくなっている、65歳以上が半数以上を占める集落のこと。明延の65歳以上の人口は71%、後期高齢者は55%となっています。
限界集落になる原因には、
・人口が増えず新しい世帯が生まれない
・交通の便が悪い
・まわりに働き口やスーパー、学校、病院などが少ない
などという背景があり、同時にそれは孤独や孤立という問題も生む可能性も潜んでいます。
だからこそ、私たちはこのあけのべプロジェクトを通して「人口減少や限界集落という社会課題」「地域に住む人の生活課題」に立ち向かうことを決意しました。
今回、小林たばこ屋さんをつかって実現したいのは、このたばこ屋さんの館(やかた)の中に、いくつか機能が備わっていて、誰かの居場所になったり、つながったりするような複合施設。
ゆくゆくは、ゲストハウスの運営も始めたいと考えていますが、まずは次の3つから取り掛かろうとしてます。
■空想土産屋
「もし昔、明延にお土産屋さんがあったらこんな商品があったかも?」という空想をカタチにした、ユニークなグッズを販売。訪れる人たちが明延の歴史や魅力を知るきっかけをつくります。
■テレビ病院
オンライン診療を活用して、遠方の病院まで行けない住民の安心をサポート。暮らしやすさを高める仕組みです。
■あけのべ購買部
日用品やお惣菜を販売し、地域の人たちが集まる場所に。おしゃべりしたり買い物したり、自然と人がつながる場を目指します。
2024年10月28日からは、地域住民やボランティアの協力を得て、建物のDIYが本格的に始動。まずは、荷物を出さなければ始まらない!と、キックオフイベント的に「あけのべクエスト」と題し、宝探しイベントとして建物内の荷物整理を行いました。
現在も解体作業や塗装、玄関先の整備などが日々進行中で、ボランティアや地域おこし遠隔隊のみなさんのおかげでどんどん床や壁が綺麗になっています。
実は、このDIYにの裏には影の立役者の存在がありました。DIYの立役者といえばこの人、NAZOの服屋の現場監督をしてくれた池之上 耕一さんです。
なんと、約1ヶ月もの間、三股町から遠く離れた明延に一人滞在し、ここでも現場を仕切ってくれたのです。
11月22日の最終日には、みんなに「またきてね」と言われながら、ささやかなお別れ会が現場で行われました。方言の違いや環境の違いで大変なこともあったかと思いますが、運営メンバーやDIYボランティアさんにやさしく教えてくれ、ここでも頼りになる存在だったんだろうなと感じます。池之上さん、本当にありがとうございました!
このプロジェクトのキービジュアルは、小林たばこ屋さんの象徴である「龍」です。今回は、その立体看板に描かれた龍をモチーフに、世界を股にかけ活躍するイラストレーターの前田麦さんに制作を依頼しました。
龍の足元には、明延を象徴する一円電車や鉱山、養父市の花である水芭蕉が描かれ、明延の住民の皆さんも気に入ってくれている明延らしいイラストとなっています。
この龍をモチーフに、お土産やグッズを考案中なのでお楽しみに!
そんな一大プロジェクトですが、実は資金が全然足りません…
そこで、私たちとしても初めての取り組みとして、クラウドファンディングにチャレンジすることにしました!
目標金額は300万円!!
私たちは、このプロジェクトが成功したら、きっと同じような悩みを抱える地域の希望になれると信じています!実施期間は、2025年1月31日(金)まで。
何かしらの形で地域に関わりたい人
とにかく応援したい人
前田麦さんの龍のグッズが欲しい人
鉱石が好きな人
動機はなんでも大丈夫です。
ぜひ、あなたもこの挑戦に参加しませんか?
▶クラウドファンディングの詳細はこちら
https://for-good.net/project/1001257
身近な方にもこんな面白いことが起こってるよと、拡散やご支援いただけたら嬉しいです。
ぜひ応援よろしくお願いいたします!