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vol. 163

新春竹取フェス開催!強くしなやかな1年に

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2025.02.05

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今は昔、竹取の翁というものありけり。野山にまじりて竹をとりつつ、、、

竹取フェスを行いました!!

竹取の舞台は、ツリーハウスのある「BASE谷の杜」です。BASE谷の杜は、以前マガジンでもご紹介した内窪弘子さんが、ご両親の実家を地域に開いている場所。今回のフェスは、敷地に面する山に無数にある竹をみんなで取ろうというものです。

自然の中にある懐かしさ

朝9時、BASE谷の杜に着くと、内窪さんご夫妻はじめ、地域のみなさんがすでに火を起こし、フェスの準備をしていました。

まずは、新年ということで、光明寺の住職である屋敷さんにお越しいただき、山に入る前にご先祖様にご祈祷を捧げ、いよいよ竹取がスタートです。

内窪さんによると、今回竹取フェスに至った経緯はいくつかあるといいます。

「山の下に広がる畑は、高校生の栽培実習等でも活用しているのですが、竹が生い茂っているせいで日当たりが悪いんです。さらに、この場所は、昆虫が180種、野鳥が30種、植物が170種あるということが調査でわかっていて、実はすごい場所だったんです。ここを開いた当初はそんなこと考えもしていなかったけど、今後はこの場所の価値を高めていきたいと思っています。この山をきれいに整備できたら、子どもたちが遊べるプレーパークにできたらといいなと。だって、山に入ると上まで登りたくなるでしょう?」
と笑顔を浮かべる内窪さん。

今回のミッションは、生い茂った竹を切ることと山の上に続く道を作ること。竹切り部隊と道づくり部隊の二手に分かれることになりました。内窪さんご夫妻のレクチャーを受けた後、「竹取ーーーファイヤーーーー!!」と気合を入れ、道具を持っていざ山へ。

内窪さんによると、BASE谷の杜には、里山再生師の方が関わってくれているようで、切った竹も葉っぱも捨てるのではなく、全て土に還すという方法で、竹取を実施しました。

パキッ、パキッ、

どんどん奥へと入っていき、枯れた竹や倒れている竹を切って整えていきます。

道づくり部隊は、山の上に向かってどんどん道を切り開き、お昼前には少しずつ隙間が見え始めてきました。

一方、BASE谷の杜の家屋内では、調理部隊のみなさんが昼食やおやつの準備中。家に入った瞬間、あたたかくいい香りが…

先日、BASE谷の杜のイベントに参加したことをきっかけにフェスに参加した若い女性は、「家に入った瞬間の匂いで、なんだかおばあちゃんちに帰ってきたような気持ちになる場所ですよね。餅をまあるく揉んだり、子どものころを思い出すようです。今はなくなりつつある景色だと思うので、自分の子どもにもこんな記憶をつくってあげたいなぁ」と話していました。

ブレイクタイムはかぐや姫降臨?

お昼は、調理部隊のみなさんが作ってくれた昼食でお腹を満たします。献立は、猪汁、おにぎり、がね。がねは、南九州地方の郷土料理です。目一杯体を動かした後のあったかい食事が全身に染み渡ります。

一息ついた頃、三股のフェスには欠かせない存在、お待ちかねコンテンポラリーダンサーAYARTさんが竹取の舞を披露。

たけのこをイメージした衣装に身を包み、まるでかぐや姫か!?と思われるほど、自然の中を縦横無尽に舞うAYARTさん。最近は、踊りにくい場所ほどやる気がでるという言葉通り、自然環境を存分に生かした舞いでフェスを盛り上げてくれました。

森で感じた目に見えないつながり

さて、午後は、都城東高等学校の夢サポートコースの高校生たちも駆けつけてくれ、作業スピードアップ!

終わりの時間が差し迫る中、竹が生い茂っていた山に隙間がだいぶ見え始めました。わかりにくいかもしれませんが、ビフォーアフターを比べてみましょう。

▼Before

▼After

…伝わるでしょうか?
写真ではわかりにくいのが悔しいですが、実はよく見ると隙間が増えてるんです。道づくり部隊が切り開いた道には、階段も完成しました!

拡大したものがこちら。

階段の踏み面は、まだ土がふかふかしていて、やわらかく、これからたくさんの人たちに踏み固められていくのかと想像すると、感慨深い気持ちに。

内窪さんは、「森の再生に終わりはありません。こうしてたくさんの人たちの力を借りています」と話します。もしかしたら、自然と共に暮らしていた昔の人々は、田畑や森を整備したりするなかで、自然と地域の人同士が協力し合ってつながっていたのかもしれない。終わった後にはそんなことを感じたフェスでした。

BASE谷の杜では、ときどきイベントも行われています。ぜひBASE谷の杜の自然の中で、懐かしさに包まれてみてくださいね。

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