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vol. 157

【レポート】兵庫・明延でFun Fund Fes.開催

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コミュラボが遠隔からサポートしている、兵庫県養父市大屋町明延区のあけのべプロジェクト。2024年12月15日(日)、そのプロジェクトの一環として、明延がこれからも明るく在るための祭典「Fun Fund Fes.」を現地開催しました。

たった49人の集落に、当日はなんと!200人を超える方に足を運んでいただきました!その光景には、私たちも感激しちゃったほど。今回は、そんなイベントの様子をお届けします。
※現在オープンに向け、絶賛クラウドファンディング実施中。プロジェクトの詳細は、こちらからご覧ください。

新たな息吹が吹き込まれたような1日

明延は、かつて鉱山の町として栄え、4000人以上もの人が暮らしていた町。人口が当時の100分の1になった現在も、この集落の人たちは豊かに暮らし続けています。そんな明延の明るい未来をつくるべく、「明るい一揆」の一つとして動き出したのがあけのべプロジェクトです。2024年11月27日からは、クラウドファンディングもスタートしました。

今回のイベントは、多くの支援が寄せられる中、応援してくださるみなさんに直接想いを伝えたいと企画したものです。イベント前日には雪や雨がちらつく天気で、作業が思うように進まず…実は、オープン時間ギリギリまで作業が続いていました。

△朝早くから作業をしてくれていた庭師のお二人

こうして準備に追われる中、あっという間に13時を迎えようとした頃、オープン前にも関わらず、「もう入っていいのかな?」と、早くも来場者の方の姿が。

この近くに住む方も遊びに来てくださり、「毎日綺麗になっていく様子を見てたのよ〜」と声をかけてくださったり、ある方は「朽ちていくとばかり思っていた場所が、こうして風通しのいい場所になって嬉しいばかりだ」と話してくれ、嬉しそうな表情にこちらも笑顔が溢れます。

当日は、Fund marcheとして、養父市で人気の飲食店を営むTANIGAKIさんのコーヒー&スイーツや、京都府丹後市の山香社さんに作っていただいた明延ブレンドのドリップコーヒーパックの販売も。

それから、三股町からキママプロダクツのアウトドアグッズの販売、そして、明延が今も鉱山の町として栄えていたら…そんな空想から生まれた「空想土産屋」として初となるオリジナルグッズの販売が行われました。このマルシェでは、売り上げの一部が本プロジェクトのファンドになるという仕組みです。

TANIGAKIさんのスイーツは、1時間もしないうちに完売してしまったほど大人気でした。オリジナルグッズは、ステッカーや缶バッジだけでなく、この時期にピッタリのトレーナーから帽子など、アパレル系のアイテムまでよりどりみどりです。

道路に面した当時たばこ販売のスペースになっていた場所は、DJブース兼ステッカー販売所へ。ステッカー&缶バッジセットを購入した方には、特典としてたばこの代わりに昔懐かしい「ココアシガレット」が配られました。今後、この場所はテレビ病院になるので、DJをこのブースで見られたのは、歴史に残る瞬間だったかもしれません。

会場内では、鉱山の町にちなんで、「宝の石ころ展」も実施。「兵庫県立人と自然の博物館」が出張し、“石ころ”というにはおこがましいほど珍しい石たちを展示してくれました。

さらに、結構人気だったのが「ドラゴンの名付け親になろう」ブースです。子どもからお年寄りまで幅広い世代から25個もの案が寄せられ、現在絶賛選考中!決定をぜひお楽しみに。

あけのべでこれから起こること

いよいよ、今回のメインであるトークセッションの時間です。今回は、プロジェクトメンバーである、明延区長の小林さん、但馬を結んで育つ会代表理事の千葉さん、養父市社会福祉協議会(以下、養父市社協)の加来さん、コミュラボから2名が登壇しました。

プロジェクトメンバーは、冒頭「明延の課題は、この町だけではなく日本の未来の課題でもあると思っている。ここでの実践が、同じような課題を抱える全国の町を救うことにつながるのではないか」と語り、本プロジェクトが始動したきかっけや目指す未来について説明。

現在、準備を進めているのは、「空想土産屋」「明延購買部」「テレビ病院」の3つです。具体的な構想をディスカッションする時間では、「24時間空いているコンビニみたいなのはどうかな?」というアイディアに対し、「えー、24時間起きている高齢者はいません(笑)平日2時間で十分でしょう」という小林さんの冷静な見解に、どっと笑いが湧く場面も。また、テレビ病院の構想については、医師である千葉さんに具体的なイメージがあるようです。

養父市社協の加来さんは、「社協は、人と人がつながることをとても大切にしてきて、そういう場をつくろうとやってきました。 しかし、このプロジェクトに関わらせてもらったことで、今まで出会わなかった人たちとつながることができて、とても感謝しています。今まで“福祉”という枠の中でしか考えていなかったのかもしれないないなと振り返っています」と、この数ヶ月の経験を振り返りました。

この龍の立体看板がきっかけで、何十年もの時を超えてこうして人がつながっていることは奇跡と言っても過言ではありません。この家を守り続けてきた小林家の方々の想いや明延の方々の暮らしを大切にし、楽しく笑顔あふれる場所にしていきたいと改めて感じます。

△出展してくださった似顔絵屋さんによるイラストを嬉しそうに見せてくれる様子

来場者からは、いくつか質問やアイディアが飛び出し、「農業をやっているから、販売してはどうか?」という声や「ダンスをやっているので、このスペースでワークショップをしてみたら楽しそう!」「地域をもっと元気にしていきたくて、この場所はきっともっと素敵な場所になるから関わりたい」という学生さんの声も。

△運営を手伝ってくれた学生さんたち

気づけば、トークセッションの後半はその人のタグを見つけてはつながる、まるでスカウト場のようになっていました(笑)でも、もしかしたら人と人、人と地域のつながりってこんなふうに生まれていくのかもしれません。

明延区長の小林さんは、「正直、ハラハラドキドキして眠れない日々が続いていたのですが、こうしてたくさんのみなさんの意見をいただいて、明延の未来は大丈夫だな、なんて勝手に感じています。日本中のみなさんの協力があって、夢が叶おうとしている。ここからまた一歩、二歩と歩んでいくことが、感謝の証になっていくと思っています」と最後に語ってくれました。

たくさんの人で溢れる小林たばこ屋さんをふと見渡すと、自然と若い人たちやこの集落に住む人たちの交流が生まれていたり、

すれ違いざまに「ねぇ、なんか居場所ができてる…」と呟く声が聞こえてきたり。まるでこのドラゴンがこの場所にふぅーっと息を吹きかけて命を宿してくれたかのような1日になりました。

この日は、1日だけのイベントでしたが、これから先、この拠点が誰かにとって居心地のよい場所になっていくこともそう遠くないかもしれない。そんな希望に満ちた時間を、明延のみなさんと一緒に過ごすことができ、心から嬉しく思います。

正式なオープンは、2025年3月を予定です。まだまだやることは山積みですが、完成をぜひお楽しみに!

<クラウドファンディング実施中>
このプロジェクトを推進していくため、現在クラウドファンディングを行なっています。もし共感してくださったり、応援したいなと思ってくださったら、ぜひご支援をよろしくお願いいたします!
掲載終了:2025年1月31日(金)
プロジェクトを支援する>>https://for-good.net/project/1001257

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