CDLマガジン
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vol. 016
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荒井圭美
ライター
「先生、魚の食べ方がわかりません。スーパーで魚を買いましたが、どうやって食べたらいいかわからないです。」
と日本語を教えているモンゴル人の女性に聞かれました。
モンゴルには海がないので、魚を食べることはめったにないそうです。日本に来て魚をたくさん食べられると喜んでいたそうですが、もともと魚を料理することもなかったので、何をどうやって食べていいのかわからないそうです。
「どんな魚だったの?」
「名前は分からないです。」
「どれくらいの大きさ?」
「これくらいの。。。」
彼女は手で20 CM ✕15 CM ぐらいの四角を作って教えてくれました。魚を表すのに四角?
「それくらいのパックに入ってたの?」
「パックではないです。これくらいで。。。」
「??????」
落ち着け。。。。冷静に考えろ!四角い魚! 柵か?柵だ!どんだけでっかい柵?
マグロ?刺し身?え、高くない???
「その魚は魚の形をしているの?それとも切って売っているの?」
「魚の形です」
「????????????」
魚の形なのにこんなパックみたいな大きさって何だろう?意味わからん?
「どんな色?」
「白い、茶色。。なんだろう。。」
「もしかして。。。。。うすい」
皆さんはもうお分かりですか?
スマホで検索して画像を見せると答えは『カレイ』でした!!
いきなり凄い物を買ったな〜初見であれ食べたいと思うのか?
彼女はカレイを薄く3枚に下ろして骨を取ったら食べるところがほとんどなく、日本人はこれをどうやって食べるのだろうと疑問に思ったそうです。
私は料理苦手なので、適当に煮付けとかフライだよねーーーと軽く教えときました。
それよりもっとお手軽な焼き魚を教えてあげよう!
「魚の切り身を買うといいよ!安いし!ガス台に魚を焼くところがあるでしょう。あそこに入れて焼くだけでいいんだよ。」
「あれはパンを焼いています。あそこで魚を焼くんですか?知らなかった。」
彼女は日本に来てもう1年も経つというのに
そんなことも知らないのか〜とこっちがびっくりしました。
私は外国人に日本語を教えていますが、日本での生活の仕方を実際にやってみせたり一緒に食材を見たりすることはありません。
一緒にスーパーに行って食材のこと教えてあげたいなぁ
魚の焼き方教えてあげたいなぁ
周りに生活のフォローをしてくれるような知り合いや友達はいないのかな?
彼女は言います。
「日本に来る前、日本人は優しくて親切だと聞いていました。実際日本に来てみると、日本人は優しくて親切ですが、友達になるのは難しい。」
実は私の生徒たち、休みの日に食事をしたり、一緒に出かけるような日本人の友達はほとんどいないようです。
なんだか寂しくないですか。せっかく日本に住んでいるのに。私が海外に行ったら現地の人と友達になりたいな〜
友達といろんな体験してほしいな
私ももっといろんな国の人と出会いたいな
子供たちとも異文化交流できるかな
生徒たちと地域の人のつながる場所があったらいいな
そんな思いをこめて
外国人と地域をつなぐ交流基地『地球人BASE』の活動をはじめました。
ワレワレハ チキュジンダ
外国人のための日本語練習会、スポーツイベント、文化体験やっています。
大人でも子供でも外国人でも三股人でも誰でも参加できます。
ぜひ関心をお寄せください。