CDLマガジン
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vol. 149
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コミュラボ
ライター
「あらっ、えらい早く来たのね」
そう声をかけてくれたのは、寺柱サロンさくらの代表である瀬尾さん。
この日は、寺柱自治公民館で毎週水曜日に開かれているサロンに参加させていただきました。
集合は、朝8時半。私も、だいぶ早い時間からやっているサロンなんだなぁと思って行くと、準備が始まる時間だったようです。
代表の瀬尾さんは、「本当は9時からなんだけど、準備に早く来ていたら、みんなも早く来てくれるようになったのよ」と話してくれ、メンバーで協力して運営されているんだなと感じます。
私も一緒に手伝いながら、みなさんを待っていると、一人、また一人とメンバーが揃い始めました。最初に来られた数人は、偶然お揃いのポロシャツなんだな、と思っていたら、なんと全員同じユニフォーム!
メンバーの方は「パッと明るくていい色でしょ?もうこれが制服みたいなものなのよ」と教えてくれました。
全員揃ったら、まずは「こけないからだ体操」がスタート。
さっきまでおしゃべりしていた様子とは一転、無言で体操に全集中するみなさん。公民館が一気にシーンとし、体操をカウントするCDラジカセの声だけが響きます。ゆーっくりとしたテンポに合わせながら、脚や腕を動かし、およそ30分間体操に勤しみ、終わった頃にはじんわりと汗が滲んでいました。
瀬尾さんによると、毎週違うコンテンツを用意しており、第1週目はノルディックウォーキング、第2週目はお料理、第3週目は買い物、第4週目はおやつ関係、第5週目がある時は手芸に関わることをみんなで話し合いながらやっているのだとのこと。第2週目は、この地区の男性も参加されるようで、人数がまた増えるようです。
この日は、第3水曜日だったので、たでいけ至福の園によるヒロセ買い物ツアーの日。この地区には近くにスーパーがないため、車の運転ができないと、買い物が難しい状況の方も多くいらっしゃいます。移動販売が週1回来てくれると言いますが、自分で見て選ぶのはやっぱり違うようです。
みんなで真剣にしっかり体操をした後、お迎えのバスがやってきました。買い物をする必要がない人は前半で解散し、行きたい人だけバスへ乗り込みます。
まずは、三股町内の老舗衣料品店「ひろせ本店」へ。
「今日のお目当ては、運動用のズボン」と言いながら、すかさず店員さんに品物を尋ねる方、「このパジャマ、お父さんに良さそう。もうすぐお父さんの33回忌だから送ってあげなきゃ」などと、天国の旦那さんへ思いを馳せる方。みなさん、それぞれの楽しみ方をする様子は、まるで女子高生みたい。
ヒロセの後は、同敷地内にある「HEARTY ながやま」へ。
ここでは、生鮮食品からお惣菜までなんでも揃っているので、必要な食品を購入。「私はなんも買わんよー」と言っていた人も、「あー、やっぱり行けば買ってしまうねー笑」と呟き、それも買い物の醍醐味だなと感じます。
取材していた私も「買わないぞ」と決め込んでいましたが、桃を一つだけこっそり購入しました。
気づけば、1時間ほど経っていたでしょうか。
普通に歩こうと思ったらなかなか大変ですが、品物を見ながら歩くとあっという間に時間が過ぎてしまいます。足腰がだいぶ疲れてきたところで、ヒロセ本店の事務所の一角をお借りし、休憩タイム。
この時間に、次回のサロンのプチミーティングが自然に始まっていました。次回のサロンは、あるメンバーの息子さんであるパティシエを招いての和菓子づくりとあって、みなさんとても楽しみにしているようでした。
また、寺柱公民館に送り届けてもらい、一同は解散。
公民館に到着し、みんなを見送った後、瀬尾さんはこのサロンについて次のように語ってくれました。
「平成28年に始まったサロンで、私はこのサロンさくらを立ち上げた前任の方から引き継いだの。ここの地域の人はみんな協力的で、本当に楽しい。これからもみんなの足腰が丈夫で、心も穏やかに過ごせたらいいなと思っています。体だけじゃなくて、心も丈夫で元気じゃないといかんからね。買い物じゃない日は、いつも体操が終わってからいつまでも他愛もないことでみんなで笑ってるの。みんな笑顔が素敵でしょ?あなたもいつでも落ち込んだ時は遊びにおいでね」
と、私にまで温かい言葉をかけてくださいました。
実は、取材が終わって、写真の整理をしていると、体操中の写真や買い物の様子の写真が半分ほどなくなっていることに気づき、落胆していたのですが、この記事を書きながら、寺柱サロンのみなさんに元気をもらいにまた行こうと思っているコミュラボライターなのでした。
ご一緒させていただき、ありがとうございました!