MAGAZINE

CDLマガジン

MAGAZINE

vol. 154

想像を超えた、よる学校開校式 ダイジェスト

date

2024.11.25

Writer

コミュラボ

ライター

Category

Tag

profile

ライター

コミュラボ

ライター

あぁ、すごい1日だったなぁ。

これが全て終わった瞬間の私の素直な感想。
11月9日(土)オープンスクールとしてスタートした夜立よる学校が、約1年の時を経て、ついに開校式を迎えました。きちんと人数を数えていませんが、累計150人は出席していたのではないかと思われます。

到底、言葉では表せないほどのことが巻き起こった1日でしたが、そんなよる学校開校式の様子をダイジェストでお伝えします。

どんな人も楽しめるように

会場は、お馴染みのひかりの森こども園 学童ホール。会場へ到着すると、そこにはパジャマや髪がボサボサの人ばかり。

スタッフはパジャマか寝癖で来ることと、ちらっとは聞いていたものの、いつのまにか開校式のドレスコードになっていたようです(笑)

会場内には、寝癖をつけ忘れてきた人も心置きなく開校式が楽しめるよう、カリスマ寝癖スタイリストによる寝癖スタイリングコーナーも用意されていました。

△次々と寝癖をつけられる出席者たち。ちゃんとしていない感じがいい感じ。

開校式とあって、よる学校のことが説明されているパンフレットと記念品のメモ帳のプレゼントも。

〜1時間目:式典〜

さぁ、いよいよ開校式典の幕開けです!

まずは、認定NPO法人フローレンスの会長で、よる学校校長の駒崎 弘樹さんより挨拶をいただきました。なんとこの日のためだけに東京から駆けつけてくれた駒崎校長。「ここにいる一人ひとりが主役だ!最高の夜にしようぜー!!」と熱いエールを送ってくれました。

△否応なしにローブを纏わされた校長

挨拶の後は、開校の舞へと続きます。
まずは、樺山のイベントには欠かせないコンテンポラリーダンサーAYARTさんの開校の舞。今日は、開校式に合わせて生徒の保護者コーデかな?思わず会場全員が笑顔になって一緒に踊っちゃうほど、愛が溢れるAYARTさんの舞いでした。

△校長もノリノリ

そんな楽しいダンスから一転、ゴーンゴーンと、急に物々しい神楽の音色が…
今度は、宮崎空港のからくり時計が定時に舞う神楽の音楽に合わせて、世界でも活躍するダンサーがロボット神楽を披露。 息を呑むほどの凄さに度肝を抜かれ、子どもたちの身動きできなくなるほどの迫力でした。

△都城でDance Dojoを開く永窪さんのステージ
△よる学校ダンス教室のみんなもダンスで開校をお祝い。場を和ませてくれてありがとう。

この式典の最後に行われたのは、宮崎の祝い事といえばせんぐ撒きでしょ!ということで、全員参加型の餅まきが行われました。この餅の中には、当たりが3つだけあると聞き、子どもも大人も関係なく大盛り上がり。

ちなみに、3位のよよよる賞は、福田こうへいコンサートチケット。2位のよよる賞は季節外れにぴったりの扇風機。

1位よる賞は、真っ黒の自転車という、誰も予想できなかったであろう豪華スペクタクルな餅まきで式典が締め括られました。

△授与された封筒の中身は自転車のカギです

〜2時間目:選べる特別教室〜

さて、2時間目は、よる学校らしく選べる特別教室。
屋内で行われたのは、「孤独・孤立対策の現状と課題」をテーマに、NPO法人フローレンス会長の駒崎さん(写真右)、内閣府孤独・孤立推進参与であり、認定NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい理事長の大西蓮さん(写真真ん中)、コミュラボ松崎(写真左)の3人によるトークセッションです。

今や日本は、世界でも孤独・孤立大国と言われ、イギリスに次いで世界で2番目に孤独・孤立担当大臣が誕生した国です。

登壇している3人はパジャマを着ていますが、実は3人とも国の孤独・孤立対策をはじめとする委員会等に参与しているメンバー。この瞬間、この場所が日本における孤独・孤立対策の最前線の現場だったと言っても過言ではないかもしれません。

△パジャマを着たのは20年ぶりだという大西さん

一方、外では、自衛隊と愉快な大人たちVS子どものドッジボール大会が行われたり、シャボン玉アーティストによるワクワクするような時間が流れていました。

よる学校では、こんなふうにいくつかの居場所が毎晩同時多発的に発生し、自分で選ぶことができます。私たちコミュラボは、こんなよる学校のような日常を地域につくっていくことが大切なのではないかと考えているのです。

では、なぜ場所が地域に必要なのか。今回は「つながり」をキーワードに、大西さんに日本の現状と課題についてお話しいただきました。

大西さんによると、国が調査した結果、日本では約4割の方が孤独を感じており、同じく約4割の方が孤立しているというデータがあるそうです。しかし、その一方で、実は「つながり」を表す具体的な指標はないとのこと。

駒崎さんは、「高齢者分野や貧困など福祉の専門分野での先進事例はあるけれども、所得が高い人でも孤独を感じることはある。つまり、孤独・孤立は福祉的なラベルに関係なく起こりうること。もしかしたら、今までのアプローチと違って、福祉の顔をしていない福祉のあり方みたいなものが求められるのかもしれない」と話します。

それに対し、松崎は「よる学校は、人ととつながりを増やしつつ、誰かと誰かを掛け合わせる視点でコーディネートしている。誰かと誰かが“出会う”ということは当たり前だけど、実はすごい力を持っていると思う。だからこそ、そのために出会いやすい場をつくる必要があって、ただのイベントではなく、よる学校のような風景をいかに日常の風景にしていけるかということが大切な気がする」と、オープンスクールとしてよる学校を1年間実装してきたからこそ感じている気づきを語りました。

大西さんは、「僕たちもまだまだ手探りの状態。こんなことやったら地域がこんなふうになったよ、こんな取り組みをしたらこんな人がこんなふうに変わったよという情報はすごく重要。実践が束になって新しい方向性が見える可能性があるから、三股町からよる学校でおきていることを町内、県内、県外へとどんどん発信してほしい」と、参与的な見解も示唆していただきました。

パジャマだから話せる国の参与同士のリアルなトークもありつつ、フロアからは「よる学校に興味があるけど、交通手段がなくてなかなか行けない」という声や、「自分が住む地域でも真似してみたい」という人も。この場だからこそ出会えた人や声があり、新たなつながりが生まれる可能性を感じられるような、ゆるくも濃いトークセッションとなりました。

〜3時限目:給食〜

あっという間に、あたりは真っ暗になり、ようやく夜の給食という名の焼肉大会の時間です。

大西さんと、よる学校の会場を快く貸してくださっているひかりの森こども園の園長・屋敷さんによる乾杯の掛け声の後は、各自存分に肉を頬張り、自由に和太鼓やダンスパフォーマンスを楽しみました。

もっと書きたいほどさまざまなことが巻き起こったよる学校開校式ですが、最後に、読者のみなさんも楽しめるコンテンツを一つご紹介します。

それが、こちらのよるっちパネル。
実はこのQRコードに面白い仕掛けがあり、QRコードをスマーフとフォンで読み込むと、よるっちがARになってスマホ越しに飛び出してくれます。

しかも、下記画像のように写真も撮れちゃう。もしかしたら、上の写真のよるっちのお腹にあるQRコードを読んでみると、今もよるっちが出てきてくれるかもしれないので、ぜひ試してみてください。

多くの方の協力により、盛大に開校式を迎えることができたよる学校ですが、これからまたHPができたり、まだまだアップデートを行なっていく予定です。
毎日の教室は、これまで通り行われます。最新情報は、Instagramからキャッチしてくださいね。三股町内外からの参加、お問い合わせもお待ちしています!

【よる学校 】
活動日:毎週月〜金(祝日除く)18:30〜20:15
※時間はその日によって前後する場合があります。
※木曜は不定期でイベントを開催しています。
Instagram:https://www.instagram.com/yorugakkou/?hl=ja

\ Share This Post /

\求む!/助っ人・ご意見
\求む!/

助っ人

ご意見