CDLマガジン
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vol. 181
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コミュラボ
ライター
8月26日、18時半。夏の終わりを告げるような、湿り気を帯びた空気が肌にまとわりつく中、今日は久しぶりの「よる学校」だ。
やけに静かだなぁ…

学童ホールに到着したものの、誰もいない。
そういえば、今日は森の子給食センターの日だった。
きっとみんなビオトープにいるんだ!と思い出し、ビオトープに向かう途中「こんばんは!」と話しかけられた。
「これね、スイカの種から育てたの!」

お野菜教室の参加者が、プランターで育てた小さな苗を嬉しそうに見せてくれる。今日は、この苗を畑に植えるそうだ。スイカを食べられるのは来年かな?そんなことを考えながら、先を急いだ。

ビオトープに到着すると、すでにたくさんの人たちが集まり、今日の献立であるタコライスを頬張っていた。火曜日は、給食を食べてから教室に移るのがこの曜日のリズムらしい。久しぶりに見るその光景に、なんだかホッとする。

ビオトープの2階では麻雀教室が開かれ、まるで雀荘みたいだ。窓際には、「7時に友達と待ち合わせてるけどまだ来ないな〜」と外をずっと眺める女の子の姿もあった。

そんな中、子どもたちが私のカメラに興味深々で近づいてきた。「これ何?」「貸してー!」と目をキラキラさせながら話しかけてくる。ケンカするので、一人5枚ずつの約束で、彼らにカメラを渡してみた。
彼らの目線には、この光景がどんなふうに映っているのだろう。

そして、この火曜日の夜が特別だったのは、いろんな言語に触れられることだった。アメリカ人やフランス人、そして手話で楽しそうにコミュニケーションをとる人たち。いろんな言語で話すたちが、思い思いに過ごしている。

聞けば、手話は、国ごとに表現が違っているらしい。アメリカ人の男性は、「世界の人と話したかったら手話を覚えたら早いよ!」と言っていたが、本当だろうか?

せっかくなので、今日はいろんな人と話してみようと、机の端っこでじっとノートに何かを書いている男性に思い切って話しかけてみた。
彼は、哲学が好きで、思考を書き溜めているらしい。にぎやかな空間に身を置きながら、静かに集中している姿が印象的で、いろんな過ごし方があるんだなぁと改めて感じた。

給食を食べ終わったころ、子どもたちが減ってきたような気がして、学童ホールに戻ってみる。先ほどは一転、ドッジボールの歓声であふれ、いつものように白熱の試合が繰り広げられていた。

食事を楽しむ人、麻雀に夢中になる人、友だちを待つ人、哲学を綴る人、ひたすらゲームやスポーツを楽しむ人。国籍も言語も年齢も違う人々が、同じ空間を共有していた火曜日のよる学校。よる学校ってみんなにとってどんな存在なんだろう?いつか一人ひとり、話を聞いてみたいな。そんなことを考えながら、よる学校をあとにした。

さて、9月4日は、スペシャルイベントとして「世界三股陸上」が行われることとなっている。申込みは不要。体力に自信がある人もない人も、ぜひ学童ホールで会いましょう!
【よる学校】
活動日:毎週月〜金(祝日除く)18:30〜20:30
※時間はその日によって前後する場合があります
※木曜は不定期でイベントを開催しています
※毎週の教室は公式Instagramからご確認ください。