CDLマガジン
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vol. 081
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コミュラボ
ライター
毎週火曜日の19時から実施される森の子学習塾。
コミュラボの夜の活動は、これまでにもいくつか紹介してきましたが、森の子卒業式は紹介したのに、大切な森の子学習塾の様子をお伝えしていなかった!!とハッとしたコミュラボスタッフの私。
ゆるすぽなど、夜の活動の先駆けとなったのがこの森の子学習塾のある日の様子をお届けします。
学習に向き合うと一言にしても、子どもたち一人ひとり環境や状況が違います。
そんな子どもたちが楽しく、自分のペースで学習に向き合える学びの場として、2017年からスタートした森の子学習塾。当初は3人からスタートしましたが、今や関わってる子どもたちの数も60人を超えています。
さぁ、時刻は18時半。その時間帯から、ひかりの森こども園のビオトープには続々と子どもたちが集まってきます。
まずは、学習の前に腹ごしらえ。
温かいご飯をみんなで囲み、食べ終わった人から自分の課題に取り組んだり、体を動かしていきます。
この日は、写真を撮っていた私のカメラが子どもたちの関心の的に。
好きなように撮っていいよと渡してみると、みんなで交代に写真を撮りながら、なんだかエモい感じの写真が撮れていました。
みんなが撮てくれた写真を見返しながら、子どもたちの見ている目線から世界をのぞかせてもらったようで、なんだかちょっと嬉しくなりました。
学習というと、机に向き合うことをイメージされる方も多いかと思いますが、子どもたちにとっての学びの世界はもっともっと広い。ビオトープで何かの卵を見つけて教えてくれたり、体を動かすこともそうです。
実は、森の子学習塾では、月に1回スポーツトレーナーの先生が来てくれ、遊びの中で普段使わない筋肉を動かしたり、楽しく運動する機会を設けています。
こちらがスポーツトレーナーの内永 幸三さんこと、うっちー先生。
うっちー先生に話を伺うと、本業は自衛隊宮崎地方協力本部の広報官なんだとか!
まさか予想もしていなかったのでびっくり。現在三股地区の担当とのことで、得意なスポーツを活かして、2022年の4月から関わってくれています。
うっちー先生は、「やっぱりこの夜の時間に思いっきり遊べる場所ってないですよね。夜だからこそのワクワク感というか。普段使わない筋肉を遊ぶ中で動かしながら、痛みだったり、人との関係性だったり、そういうことも学んでくれたら嬉しいですね」と汗だくで話してくれました。
当初は、人数も今ほど多くなく、全員同じ空間でそれぞれの学びをしていましたが、今やここに来る子どもたちも増え、居場所が枝分かれしています。
ビオトープは、体を動かすことが好きな子たちが多いですが、中学生や静かに取り組みたい人は、ビオトープではなく、そこから徒歩2分のところにある閉店後のコメーキングスペースで静かに自分の学習と向き合います。
ここに関わる人たちは、実施団体であるタテヨコナナメスタッフ、地域ボランティアさんの他、大学生ボランティアの方々。さらに森の子学習塾を卒業生した高校生も携わってくれています。
卒業生は、中学生で卒業した後も、自分の課題があったら持ってきて取り組んだり、他の子どもたちのサポートしてくれ、学年を越えた交流が生まれています。
森の子学習塾ができたばかりの頃から通っている卒業生は、「前は遊ぶのも勉強するのも同じだったけど、今みたいに分かれてよかったと思う。ここに来なければ出会わなかった友だちとも出会えたしよかった」と話してくれました。
「学習」というキーワードを通して、どんどん進化する森の子学習塾というコミュニティ。子どもたちは、私たちが思っている以上に日常や自然、人間関係の中からもたくさんのことを感じとっているんだろうなと思うと、とても愛おしく感じます。
そんなエネルギーと可能性いっぱいの子どもたちと大人たちとでつくりあげていくこの場所は、これからももっと進化してく予定。さて、これからどんな展開になっていくのか、どうぞこれからの森の子学習塾をお楽しみに!
森の子学習塾に関するお問い合わせは、三股町社会福祉協議会(0986-52-1246)まで。